芋地蔵(向雲寺)

瀬戸内のサツマイモの歴史を伝える芋地蔵

下見吉十郎は河野氏の子孫で、4人の子供を幼くしてなくし、ただ一人回国巡礼の旅にでた際、九州を巡っていた時にサツマイモに出会いました。その味と栽培の簡便さに感動し何とか島に持ち帰ろうとしましたが、当時薩摩から持ち出し禁止でした。しかし、苦労の末持ち帰ることに成功しこの地方に普及させました。その後の享保の大飢饉にも大三島だけではなく付近の島々からも一人の餓死者も出すことがなかったばかりか藩へ多量の米を供出したといいます。その後彼は自らを古岩独釣と号して、余生を静かに送りました。島の人たちは彼の生涯を忘れまいと、芋をいただく地蔵尊を刻んで向雲寺背後の墓地の最高部へ祀り、彼の命日は「いもじぞうさん」と呼ばれる報恩の行事の日として今に至っています。上浦芸術館にはこの下見吉十郎の回国巡礼の旅日記や芋の種子の伝来の貴重な資料が展示されています。

住所〒794-1404 愛媛県今治市上浦町瀬戸1754
電話番号0897-87-2165
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駐車場あり
入場料

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